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記事詳細:Detailed Article

JARI Research Journal安全/Safety

資料名 / Title

JRJ20170702 研究速報
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高度自動運転における権限委譲方法の基礎的検討(第2報)-運転以外の作業種類による比較-
Basic Study on Transition to Manual from Highly Automated Driving (Second Report) -Differences in Types of Non-Driving-Related-Tasks-

本間 亮平,若杉 貴志,小高 賢二
Ryohei HOMMA,Takashi WAKASUGI,Kenji KODAKA

 自動運転に対する社会的関心が高まる中,現状においては技術面だけでなく,法整備など解決すべき課題は多い.また,ドライバとシステムとのインタラクション(相互関係)について,人間工学的課題が指摘されている.2014年頃にはSAE,OICAやNHTSAなどから,自動運転時のシステムとドライバの役割などに応じて,自動車における自動化レベルの定義が提案された.その中で議論の一つとなっているのが,SAEの定義におけるレベル2とレベル3における,権限委譲の方法についてである.レベル2では,前後方向および左右方向の車両制御をシステムが担い,ドライバは交通状況を常に監視することが求められる.状況の変化などによってシステムの機能限界が生じた場合,ドライバは直ちに運転を替わり安全を担保する責任がある.一方,レベル3では車両制御に加え,状況監視の役割もシステムが担うため,ドライバが常に交通状況を把握する必要はなくなる.しかし,システム機能限界時や故障時にはドライバの対応が求められる.
 権限委譲時の人間工学的課題抽出を目的に,筆者らは前稿において,自動運転システムをドライビングシミュレータ(以下,「DS」という)上に設定し,SAEのレベル3を想定した(ドライバに交通状況の監視が必要ない旨を教示した上で)実験を実施した.その結果,自動運転時は手動運転時に比べ覚醒度の低下が生じやすい可能性やドライバが運転以外の作業へ従事する可能性が示唆された.また,工事に伴い車線変更が必要な機能限界場面を設け,自動運転の解除予告が提示された際のドライバの対応行動を調べたところ,2秒での権限委譲は難しく,5秒および10秒の余裕時間があったとしても,ドライバへの告知方法を工夫する必要性が示された.当該実験では,ドライバの行動に制限を設けていないため,機能限界場面に遭遇した際,実験参加者によって異なるドライバ状態で解除予告が提示された.権限委譲時のドライバ状態としては,情報処理のリソース(処理資源)が十分な通常状態,リソースが減少した低覚醒状態および運転以外の作業へリソースが割かれているディストラクション状態が想定され,各状態によってドライバの対応への影響が異なると考えられる.また,ディストラクションの種類によっても,その影響度合いに違いが生じると予測される.さらに,適切な権限委譲に必要な時間については,交通状況によって異なると考えられる.
 本研究では,権限委譲時のドライバ状態をリソースが十分な通常状態および運転以外の作業へ従事している状態に統制した上で,システムの機能限界によって自動運転から手動運転へ権限委譲の必要が生じた際の,ドライバの対応行動データを取得することを目的にした.また,本研究では料金所への接近という比較的余裕のある交通状況において,適切な権限委譲に必要な余裕時間について検討を行った.

In a Level 3 automated driving system, at times a driver must take manual control of driving because of a request from the system. We conducted a driving simulator experiment to investigate a driver’s behavior when accepting the system’s request for manual driving when in a distracted condition created by non-driving-related tasks. A "radio listening task" and "text input task" were set as non-driving-related tasks; in addition, "no task" was set as a control condition. There was a tollgate where the limit of the automated driving systems was reached because of the vehicle coming to the end of lane markers. The timing of starting to brake was significantly later and maximum brake pedal force was larger in the texting task. Almost all drivers could take control of driving from the system, however one collision occurred in the texting condition. We suggest that the method for generating a system's request to a deeply distracted driver should be considered.

種別 / Article Type

JARI Research Journal

資料名 / Title

JRJ20170702 研究速報

発行年月 / Date of Issue

2017/07

分野 / Field

安全/Safety
ID:6926
 

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