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記事詳細:Detailed Article

JARI Research Journal (2012~)安全/Safety

資料名 / Title

JRJ20170901 技術資料
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ISO 26262のための多様な二輪車事故に基づいたシビアリティ評価手法に関する検討
Research on Severity Class Evaluation Based on Various Crash Situations Involved with Motorcycles for ISO 26262

新井 勇司,長谷川 信,張替 毅
Yuji ARAI,Makoto HASEGAWA,Takeshi HARIGAE

 自動車の電気/電子システムの機能安全国際規格として,ISO 26262が2011年11月に制定された.現状は乗用車(四輪車)を対象とした規格であるが,次期改定では二輪車も適用範囲に含まれる予定であり,今後,二輪車においても乗用車と同様にISO 26262に準拠した開発が求められるようになると考えられる.
 ISO 26262では電気/電子システムの機能不全のふるまいによって引き起こされるリスクを少なくとも社会的に許容できるレベルに抑えるために,安全要求の定義にASIL(Automotive Safety Integrity Level)が用いられている.ASILは「シビアリティ;S」,「コントローラビリティ;C」,「エクスポージャ;E」の3つの尺度による評価から決定される.それらの一つであるシビアリティは,危険事象にともなう運転者や他の交通関係者への潜在的な傷害リスクをS0からS3の4段階のクラスで,衝突形態と衝突物,速度といった要素から論理的根拠に基づいて見積もる必要がある.しかしながら,二輪車は車体の質量や構造,乗員保護デバイスの装備,事故の際の傷害形態が四輪車とは異なり,四輪車におけるシビアリティ評価を流用することができないため,二輪車特有のシビアリティの評価が必要である.
 シビアリティを評価するための基礎データとして,四輪車の場合は,事故データに加えて,すでに確立された各種衝突試験法に基づく豊富な試験データの活用が考えられる.一方,二輪車においては,世界的にも二輪車の乗員保護性能を適正に評価する衝突試験法は確立されておらず,試験による評価は困難なため,事故データを基本としたシビアリティ評価を構築する必要がある.
 日本における事故データとしては,一名以上の死傷者が発生した全ての交通事故を対象とした全国交通事故統計データ(マクロ事故データ)と,公益財団法人交通事故総合分析センターが特定地域において調査し,詳細な傷害データの収集や衝突速度の解析などを行っているミクロ事故データが知られている.先の研究では,一般道路でのマクロ事故データの活用を基本に,ミクロ事故データの解析結果の一部も活用したシビアリティの評価手法を構築し,事故類型別にシビアリティクラスの境界速度を設定した二輪車用のシビアリティテーブルを世界に先駆けて作成した.しかしながら,同研究では多種多様な二輪車事故のなかで,いくつかの代表的な事故類型のみシビアリティクラスを推定したものである.また,事故データは死傷事故に限定されるため,無傷クラス(S0)の推定には至っていない.
 そこで,本研究ではさらに有用なシビアリティテーブルを作成するため,事故類型を拡充するとともに,事故データからは導出が困難なS0を事故データ以外から推定する方法について検討した.さらに,高速道路での速度別の傷害状況について,一般道路と比較した結果を踏まえ,二輪車単独事故を対象とした高速道路用のシビアリティテーブルを作成した.

種別 / Article Type

JARI Research Journal (2012~)

資料名 / Title

JRJ20170901 技術資料

発行年月 / Date of Issue

2017/09

分野 / Field

安全/Safety
ID:7946
 

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