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記事詳細:Detailed Article

JARI Research Journal (2012~)環境・エネルギー/Environment & Energy

資料名 / Title

JRJ20190602 研究速報
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東京マラソンに関連した交通規制と局所的な大気質の変化
Effects on regional air quality due to road traffic restriction for the Tokyo Marathon

堺 温哉,伊藤 剛,伊藤 晃佳
Haruya SAKAI,Tsuyoshi ITO,Akiyoshi ITO

 自動車交通に由来する大気汚染物質(Traffic - related air pollution: TRAP)の排出は,様々な技術革新などによって劇的に減少している.しかしながら,世界各地の都市において,TRAPによる健康影響への関心は高く,重要な課題となっている.シンガポール,ロンドン,ストックホルム,ミラノなどの都市では,自動車交通量の抑制による局所的な大気環境の改善,ならびに交通渋滞緩和を目的として,道路の使用に対する課金・課税(ロードプライシング)を実施している.
現在の東京都内を含めた日本では,大気中の汚染物質濃度は減少傾向もしくは環境基準に近い値で推移している.大気環境が比較的良好な日本を含む先進国の都市部において,交通量抑制による大気質への効果がどの程度あるのか見積もることは重要である.しかし,シミュレーションによる検証はいくつか報告されているものの,実測による検証は十分ではない.また,日本国内での実測による検証報告はない.一方,大気環境への影響評価を目的とした,社会実験的な交通規制の実施は現実的には難しい.そこで本研究では,都内で交通規制を行う大規模なイベントに注目して,交通量抑制による大気環境への影響の検討を行うこととした.
 交通規制を伴う都内の大規模なイベントとして,隅田川花火大会などの花火大会,浅草サンバカーニバル,東京マラソンがある.花火大会は燃焼発生物質による大気環境への影響がありえること,浅草サンバカーニバルでは交通規制が行われる範囲が限定的であること,などから大気環境への影響の検討には不適と判断した.東京マラソンは2007年から実施されている3万人規模のランナーが参加するイベントで,毎年2月下旬から3月上旬のいずれかの日曜日に開催されている.大会当日は東京都区内の広い範囲を対象に,のべ約 7 時間の交通規制が実施される.本研究では,現在の東京の大気環境において,交通量抑制による大気環境改善効果を検討することを目的に,東京マラソンの交通規制に伴う交通量抑制と大気環境への局所的な影響について検討をする.

Regional air pollution is one of the most important problems in large cities in developed countries. Road traffic suppression is thought to be one effective tool, however, the effect has not been fully understood. In this study, we examined the influence that the reduction of road traffic volume has on regional air quality by studying air quality during traffic restriction for the 2015 Tokyo Marathon race. The data from two air monitoring stations were analyzed: one located nearby the marathon course (road-side station), the other located in a residential area approximately 650m northwest from the road-side station (residential station). At the time of traffic regulation, it was found that NOx concentration at the road-side station was lower than at the residential station. One the other hand, PM2.5 concentrations did not differ between the two stations. In future research, it will be necessary to study how to evaluate the impact of long-term traffic regulations not only in road-side areas but also in residential areas.

種別 / Article Type

JARI Research Journal (2012~)

資料名 / Title

JRJ20190602 研究速報

発行年月 / Date of Issue

2019/06

分野 / Field

環境・エネルギー/Environment & Energy
ID:8048
 

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