道路交通騒音
道路交通騒音の低減のため、国内外で自動車単体騒音の試験法改定や規制強化など、種々の対策が検討されています。JARIでは、車外騒音試験法の課題の検討や、シミュレーションを用いた規制導入効果の予測を行っており、得られた成果は、国内および国際的な基準制定議論の際の基礎資料として活用されています。また、道路交通騒音の総合的な対策の観点から、タイヤや路面に着目した騒音低減に関する研究にも取り組んでいます。さらに、ハイブリッド車や電気自動車などの静かな車(Quiet Vehicle)の電動走行時の認知性向上にも取り組むなど、広範囲にわたる研究を進めています。
自動車から発生する騒音を効果的に低減するには、一般道路の走行実態を反映した試験法に基づいて評価することが重要です。そのため、効果的な試験法の開発を目指して、各国が共同で作業を進めています。JARIでは、各種の試験データや解析結果を国際標準化機構(ISO)や国連欧州経済委員会自動車基準調和世界フォーラム騒音専門分科会(UN/ECE/WP29/GRB)などに提出し、国際基準調和活動に貢献しています。
自動車単体騒音試験
総合的な騒音対策を実施するためには、対策の効果を事前に予測しておくことが重要です。JARIでは、一般道路における交通流を考慮した道路交通騒音のシミュレーション手法を開発し、各種対策による騒音低減効果の予測を行っています。
JARI交通騒音シミュレーションモデル